就労継続支援事業所 大翔の取り組み(令和7年度経営力・工賃向上コンサルティング事業)

2026年07月03日
事業所
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大翔
就労継続支援事業所 大翔販売会の様子

売り場づくりと販促で販売力を強化!職員と利用者の“自信”を引き出すデザイン改革

令和7年度に県の「経営力・工賃向上コンサルティング事業」を受講された『就労継続支援事業所 大翔』さんをご紹介します。

【事業所の概要を教えてください】
 佐賀県唐津市にある「大翔(やまと)」は、オリーブ栽培とその加工品(お茶・ポップコーン・雑貨)の製造・販売、および福祉用具の清掃・メンテナンスなどを主に行っている就労継続支援B型事業所です。
 元農業従事者の代表が「福祉×農業」を掲げ、自然に囲まれた環境で、利用者一人ひとりのペースに合わせた多様な仕事を提供しています。昼食無料や送迎サービスもあり、精神面に不安のある方や体力に自信のない方でも安心して通える「居場所」としての機能も重視しています。


【本事業に取り組む前に感じていた課題はありましたか?】
 商品力は充実していますが、それを伝える「発信力」と「集客」に大きな課題を感じていました。 工賃向上や安定した生産活動を行ううえで、利用者の確保も重要であると感じていましたが、「仕事を選べる」「無理なく働ける」といった事業所の強みや働き方が、パンフレットや広報活動を通じて対象者(引きこもり傾向の方やご家族)に十分に伝えられておらず、見学者は来るものの実際の利用定着に繋がらない状況が続いていました。
 また、生産活動の柱であるマルシェ販売においても、唐津産オリーブ茶などのユニークな商品を扱っているにもかかわらず、ブースの陳列やPOPが未整備で、商品の価値がお客さまに伝わっていませんでした。 その結果、売上も伸び悩み、「良いものを作っているのに売れない」という歯がゆさを抱えていました。ホームページもなく、Web上の情報が不足していたことも、認知拡大を阻む要因となっていました。


【本事業ではどのような取り組みを行いましたか?】
 コンサルタントやデザイナーと共に、「安定した生産体制の構築」と「販売力の向上」に取り組みました。利用定着に向けた情報発信として、「自分らしい働き方」「昼食無料・送迎あり」等のメッセージや相談支援事業の併設を明記したリーフレットに刷新しました。
 販売面ではマルシェブースをトータルコーディネートし、事業所のロゴパネルや事業所概要パネルを新設。オリーブ茶やシーグラス雑貨等の商品POP、受験生向け「当選茶」ののぼり等を作成しました。これらの販促物は、職員が「Canva」で自作・編集できるようテンプレート化し技術指導しました。


【取り組みを行う中で変化したことはありますか?】
 最も変わったのは、職員と利用者の「自信」と「主体性」です。マルシェブースが洗練されたデザインに変わったことで、利用者さんが今まで以上に胸を張って接客する姿が見られるようになりました。お客様とのやり取りが増えたことで、現場のモチベーションが大きく向上しています。
 また、職員が自分たちでPOPを修正したり、レイアウトを工夫したりと、改善のサイクルが自走し始めました。
 さらに、「落ちないオリーブの葉」にちなんだ「合格祈願お茶」など、ターゲットを意識した商品の販路拡大も進むなど、単なる作業所から「選ばれる事業所」へと変革が進んでいます。


【本事業に参加された感想・ご意見を教えてください】
 今回の取り組みを通じて、利用者さんの表情や行動が大きく変わりました。マルシェブースやPOPが整い、自分たちの商品に自信を持てるようになったことで、以前は控えめだった利用者さんが自らお客様に声をかけ、商品の説明をする姿が見られるようになりました。
 お客様から「おいしいね」「頑張ってね」と声を掛けていただくたびに、利用者さんの表情が明るくなり、仕事への誇りや、やりがいが育っていることを実感しています。
 人と社会につながる喜びを感じられる場になってきたことを嬉しく思います。



<経営力・工賃向上コンサルティング事業とは>
 障害福祉サービス事業所等で働く障害のある方の工賃収入の向上を目的として県が実施している事業です。
 工賃収入の安定確保や向上に取り組む就労継続支援B型事業所等を対象に、専門家を派遣し、経営面のアドバイスや技術指導、商品・サービスの価値向上などの支援を行っています。

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