まごころ授産所の取り組み(令和7年度経営力・工賃向上コンサルティング事業)

2026年04月24日
事業所
事業所
まごころ授産所
まごころ授産所販売会の様子

利用者のアートをビジネスへ!マシンの活用で新規事業を開拓

令和7年度に県の「経営力・工賃向上コンサルティング事業」を受講された『まごころ授産所』さんをご紹介します。

【事業所の概要を教えてください】
 佐賀市川副町にある「まごころ授産所」は、就労継続支援B型事業所です。元和食料理人の調理長が作るお弁当事業を主軸に、毎日約80食を企業や高齢者宅へ配達しています。地元農家の野菜を使用し、「まごころ」のこもった味は地域で高く評価されています。
 その他、配送業務や資源回収、カッティングマシンを活用したシール制作など、利用者さまの特性に合わせた多様な仕事を提供しています。職員と利用者さまの団結力が強く、アットホームな雰囲気が魅力です。


【本事業に取り組む前に感じていた課題はありましたか?】
 主力のお弁当事業は安定していましたが、工賃をさらに向上させるためには、新しい収益の柱を作る必要がありました。事業所内には、絵を描くのが得意な利用者さまがいたり、補助金で購入したカッティングマシンがあったりと、活かせる資源や機材は揃っていましたが、それをどうやって商品化し、誰に売ればよいのかという具体的なビジネスモデルが描けていませんでした。
 また、地域貢献として「買い物支援サービス」も検討していましたが、採算性や運用ルールが決まらず、アイデア止まりになっていました。
 新しいことに挑戦したい気持ちはあるものの、具体的な実行プランの策定や価格設定のノウハウが不足していることが課題でした。


【本事業ではどのような取り組みを行いましたか?】
 コンサルタントと共に、新規事業の具体化に取り組みました。カッティングマシンについては活用方法を整え、商品化への準備を進めました。
 また、利用者のアート作品を活かした「デザイン販売事業」では、ターゲットを法人に設定し、デザインカタログ(画集)の作成や、問い合わせから納品までの受注フローの整備を行いました。買い物支援については、まずは利益よりも地域貢献と防災(顔の見える関係作り)を目的とする方針を固め、無料チケットによるテストマーケティングの計画を策定しました。


【取り組みを行う中で変化したことはありますか?】
 取り組みを通じて、漠然としていたアイデアが「ビジネス」として形になりました。特にデザイン販売では、利用者さまの描いた絵をデータ化し、カタログから顧客が選んで注文するという明確な仕組みが完成しつつあります。これにより、単なる作品展示ではなく、企業の封筒やカレンダーなどに活用してもらうための具体的な営業活動が可能になりました。
 また、「お金のブロックパズル」を用いた研修を通じて、商品価格がどのように工賃や利益に繋がるかを職員が理解し、適正な価格設定への意識が高まりました。買い物支援もテスト実施が決まり、地域との新しい接点作りが動き出しています。既存のお弁当事業に加え、利用者さまの才能や設備を活かせる新たな事業の土台が整ったことは、事業所にとって大きな一歩となりました。


【本事業に参加された感想・ご意見を教えてください】
 アイデア止まりだったデザイン販売や買い物支援が、本プロジェクトを通じて具体的なビジネスとして大きく進み、大変感謝しております。担当コンサルタントの方には、経営面の指導だけでなく、カッティングマシンのセットアップといった専門分野を超えた丁寧で実践的なサポートまでしていただき、大変心強かったです。適正価格の考え方も学ぶことができ、今後の工賃向上に向けた新たな一歩を踏み出せました。



<経営力・工賃向上コンサルティング事業とは>
 障害福祉サービス事業所等で働く障害のある方の工賃収入の向上を目的として県が実施している事業です。
 工賃収入の安定確保や向上に取り組む就労継続支援B型事業所等を対象に、専門家を派遣し、経営面のアドバイスや技術指導、商品・サービスの価値向上などの支援を行っています。

事業所情報