IROIROの取り組み(令和7年度経営力・工賃向上コンサルティング事業)
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お客様視点の店づくりとターゲット拡大!集客力UPのための「見せ方改革」
令和7年度に県の「経営力・工賃向上コンサルティング事業」を受講された『IROIRO』さんをご紹介します。
【事業所の概要を教えてください】
佐賀市末広にある「IROIRO」は、一般社団法人ラミ・フルールが運営する就労継続支援B型事業所です。利用者の自主性を尊重し、雑貨製作、内職、施設外就労(清掃等)など多様な活動を行っています。
特に力を入れているのが、事業所に併設されたレストラン「Cafe Carrot(カフェ・キャロット)」の運営です。ここは25年前に惜しまれつつ閉店した名店「キャロット」の味を復刻させたお店で、当時のレシピを受け継いだ本格的なパスタや手ごねハンバーグ、手作りケーキなどを提供しており、利用者と職員が協力して温かいサービスをお届けしています。
【本事業に取り組む前に感じていた課題はありましたか?】
事業所全体の収支、特にカフェ事業の赤字が大きな経営課題でした。「Cafe Carrot」の料理は味に自信があり、昔からのファンの方もいらっしゃいますが、新規のお客様がなかなか増えない状況が続いていました。
一番の問題は「お店の入りにくさ」でした。外観が一般住宅や美容室のように見えてしまい、通りがかりの方から「カフェだと気づかなかった」「営業しているか分からない」と言われることがありました。
また、すぐ近くに神野公園があり、休日は多くの家族連れで賑わうエリアにも関わらず、子供向けメニューがないためファミリー層を取り込めていませんでした。「美味しいものを作っているのに、知られていない」というもどかしさを抱えながら、具体的な集客方法が見いだせずにいました。
【本事業ではどのような取り組みを行いましたか?】
コンサルタントやデザイナーと共に、「店舗の視認性向上」と「ターゲットに合わせた店づくり」に取り組みました。
まずカメラマンによる料理等の写真撮影を行い、その写真を活かして「ベビーカーOK」「テイクアウトOK」と明記した大型タペストリーを作成・設置しました。
さらに、撮影指導も行った上でメニュー表の改善(商品写真や名称変更)や、照明やBGMの変更提案。スタンプカードやコーヒーチケットの作成、キッズメニューの検討や子供用椅子の導入、チラシの配布先検討、看板の掲示方法変更など、多角的な集客施策を実行しました。
【取り組みを行う中で変化したことはありますか?】
最も変わったのは、お店の「顔」です。タペストリーや看板を設置したことで、道路からの視認性が格段に上がり、「ここにお店があったんだ」「今度行ってみよう」と思っていただけるきっかけが生まれました。Instagramはインサイトも通常の2倍以上獲得し、客数も少しずつ伸びています。
また、職員の意識も「お客様視点」へと変化しました。以前は美味しい料理を提供することに集中していましたが、コンサルタントやデザイナーのアドバイスを受け、「写真映え」を意識してケーキの向きを変えたり、照明を調整して居心地の良い空間を作ったりと、お客様がどう感じるかを常に考えるようになりました。
もう一点、今回の事業では、単独でやることにハードルが高いことにチャレンジできました。特にお弁当販売は自分たちでやっていたら実現しなかったと思いますが、マルシェで販売したところ、40食があっという間に完売しました。
【本事業に参加された感想・ご意見を教えてください】
自分たちだけでは現状を変える力が不足していましたが、多方面からのご意見により新しい挑戦ができ、事業所の雰囲気を変えることができました。
必要性を感じつつ進められなかった子ども用椅子の導入やチラシ作成も、これまでにないスピードで実行でき大変良かったです。
タペストリー設置や看板位置の変更により、通行人の方の目に留まる機会が明らかに増え、効果を実感しています。
さらに、お弁当販売という初の取り組みもやり遂げ、大きな自信につながりました。ドレッシング販売のニーズも再認識でき、今後は雑貨に加え販売の幅が広がると期待しています。
<経営力・工賃向上コンサルティング事業とは>
障害福祉サービス事業所等で働く障害のある方の工賃収入の向上を目的として県が実施している事業です。
工賃収入の安定確保や向上に取り組む就労継続支援B型事業所等を対象に、専門家を派遣し、経営面のアドバイスや技術指導、商品・サービスの価値向上などの支援を行っています。