ライフデザインの取り組み(令和7年度経営力・工賃向上コンサルティング事業)

2026年04月14日
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ライフデザイン
ライフデザインの様子

AI活用で月間約450分を創出し、営業・生産活動へ再投資。高付加価値案件の獲得による工賃向上へ

令和7年度に県の「経営力・工賃向上コンサルティング事業」を受講された『ライフデザイン』さんをご紹介します。


【事業所の概要を教えてください】
 佐賀市駅前中央にある「ライフデザイン」は、就労継続支援A型事業所です。パソコンを使用したデータ入力やデザイン制作等のIT業務をはじめ、アパート・マンション等の清掃作業、ピザや餃子の製造・販売といった食品事業など、多角的に展開しています。
 現在約30名の利用者が在籍しており、在宅就労から現場作業まで、多様な働き方を提供しています。各業務の専門性を活かした受注拡大を目指し、利用者のスキルアップと工賃向上に力を入れています。


【本事業に取り組む前に感じていた課題はありましたか?】
 IT事業においては、データ入力やデザイン業務を受注していましたが、低単価な案件が多く、収益性が課題でした。特にデザイン業務では、見積作成から修正指示まで職員の工数が多く割かれ、非効率な状況が続いていました。
 また、利用者数が多い中で、毎日の面談記録の作成や、業務に関する同じような質問への対応に職員の時間が奪われ、本来注力すべき営業活動や利用者への直接支援、生産活動の改善に十分な時間を割けないことが大きな悩みでした。
 ITを強みとしながらも、本来注力すべき高単価案件獲得のための営業活動に十分な時間を割くことができていないことが課題でした。


【本事業ではどのような取り組みを行いましたか?】
 食品製造における新商品開発や組織体制の改善等、多面的な論点を議論しましたが、まずは事務負担の軽減と高付加価値化を目指し、コンサルタントと共に、最新の「生成AI」を活用した業務効率化に取り組みました。具体的には、音声入力を活用して面談記録を要約・自動作成する仕組みの導入や、業務マニュアルを学習させた「AIチャットボット」の構築を行いました。
 これにより、事務作業の時間を大幅に削減し、職員が支援や営業に集中できる環境整備を進めました。また、これらの先進的な取り組みを「AIスキルが身につく事業所」として対外的に発信し、利用者募集や高単価案件の受注につなげるブランディング戦略についてもコンサルタントと議論を行い、次年度以降の展開を見据えたロードマップを作成しました。


【取り組みを行う中で変化したことはありますか?】
 最大の変化は、生成AI導入により創出された時間を「営業活動および生産活動へ再投資する経営判断」が明確になった点です。
 面談記録の自動化等により月間約450分の時間創出が見込まれ、その時間を活用し、
・Web制作案件の受注拡大
・不動産・飲食等への営業展開
・軽作業・IT業務の新規案件獲得
といった具体的な収益活動へシフトしていく予定です。
 また、「AIスキルが身につく事業所」としてのブランディング強化により、利用者募集および案件獲得の両面から収益基盤の強化が進んでいます。これにより、単なる業務効率化に留まらず、収益向上および工賃向上に直結する事業運営への転換が進みました。


【本事業に参加された感想・ご意見を教えてください】
 多くの課題に直面し、解決の優先順位を絞り込むのに時間を要しましたが、コンサルタントの方が根気強く課題の洗い出しに伴走してくださり、非常に心強かったです。
 状況が刻々と変わる中で、目先の問題に囚われず「長期的な視点に立った課題解決」の重要性に気づけたことが最大の収穫でした。
 今後はAI活用等の可能性も積極的に取り入れ、利用者様の支援と一般就労に向けた環境づくりに邁進してまいります。



<経営力・工賃向上コンサルティング事業とは>
 障害福祉サービス事業所等で働く障害のある方の工賃収入の向上を目的として県が実施している事業です。
 工賃収入の安定確保や向上に取り組む就労継続支援B型事業所等を対象に、専門家を派遣し、経営面のアドバイスや技術指導、商品・サービスの価値向上などの支援を行っています。


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